第1部  化粧品かぶれをきっかけに気づいたこと|美容師として自然派美容へ向かった私の原点

query_builder 2026/08/16
第1部  化粧品かぶれをきっかけに気づいたこと|美容師として自然派美容へ向かった私の原点

化粧品かぶれをきっかけに気づいたこと|美容師として自然派美容へ向かった私の原点

今の私は、髪をできるだけ傷めず、頭皮も大切にしながら、ヘナやハーブ、シルクを取り入れた美容をしています。

でも、最初から自然派美容師だったわけではありません。

若い頃の私は、パーマもカラーもブリーチもしていましたし、美容師として毎日のようにカラー剤やパーマ液を扱っていました。

「髪色は明るいほうがおしゃれ」
「白髪は染めるもの」
「パーマをするのも美容室では当たり前」

そんなふうに思っていた時代も長くありました。

今の私の美容に対する考え方が変わるきっかけになったのは、自分自身の肌と髪でした。

振り返ってみると、その始まりは20歳の頃。

初めて化粧品を買った時のことでした。


20歳、初めて買った化粧品で顔が腫れ上がりました

20歳の頃、初めて本格的に化粧品を買いました。

当時は化粧品を一式そろえるのも嬉しくて、ローンを組んで購入したのを覚えています。

外国製の化粧品でした。

今になって思えば、当時使った化粧品は私の肌には刺激が強かったのだと思います。

使い始めると、顔が赤く腫れ、ヒリヒリするようになりました。

まぶたまで大きく腫れ上がりました。

本当なら、そこでやめればよかったのでしょう。

でも、せっかくローンまで組んで買った化粧品です。

初めてそろえた化粧品でもあり、私はしばらく我慢して使ってしまいました。

その結果、2週間ほど顔の赤みと腫れが続きました。

化粧品をやめると、少しずつ落ち着いていきました。

ただ、それ以来、普通の化粧品を肌につけることができなくなりました。



美容師なのに、メイクができない

美容師は接客業です。

周りの美容師さんはおしゃれをして、メイクをして、アクセサリーをつけています。

私だって、本当はメイクをしたかった。

でも、基礎化粧品そのものが使えませんでした。

「基礎化粧品をつけなければ大丈夫かな」

そう思って、直接アイシャドウなどをつけてみたこともあります。

それでもかぶれました。

メイクのセミナーに参加したこともありました。

きれいにメイクをしてもらったその日はよくても、終わった後には肌がボロボロ。

結局、化粧をすること自体を諦めるようになりました。

ネイルもやってみましたが、爪がしみる感じがして嫌になりました。

今振り返ると、美容師なのに、

メイクもネイルもアクセサリーも、普通に楽しむことができない。

そんな時期が本当に長かったです。

ただ、不思議なことに、その後、自分に合うものには出会いました。

「顔まで洗える」といわれていたシャンプーや全身ローション、後から発売された敏感肌向けの基礎化粧品などです。

それらは使うことができ、肌も落ち着いていました。

20歳からずっと湿疹が出続けていたわけではありません。

むしろ、その頃は周りから

「肌きれいね」

と言われることもありました。

だから私自身も、

「使えるものを選べば大丈夫」

くらいに思っていたのだと思います。


ピアスも、ネックレスも、時計もダメでした

肌だけではありませんでした。

20歳の頃、ピアスの穴を開けました。

ところが痒くなり、膿が出るほどになりました。

それでも当時は、それほど深く考えていなかったと思います。

30歳頃になると、汗をかく季節には時計やネックレスをつけた部分まで赤くなり、痒みが数日続くようになりました。

病院で金属アレルギーの検査を受けたわけではありません。

でも、

「私は金属もダメなんだろうな」

と思うようになり、アクセサリーもほとんどつけなくなりました。

20歳で化粧ができなくなり、ピアスもできない。

30歳頃には時計やネックレスも難しくなった。

若い頃は、本当ならいろんなおしゃれを楽しみたい時期です。

でも私は、少しずつ「できないもの」が増えていきました。





それでも美容師として、毎日薬剤を扱っていました

自分の肌は敏感なのに、仕事では毎日のように薬剤を扱っていました。

カラー剤、ブリーチ、パーマ液。

当時の美容室では、ごく普通の光景です。

私自身も若い頃からパーマもカラーもしていました。

初めてカラー剤を試したのも20歳頃です。

3種類ほどカラー剤を試したことがありました。

その時、頭皮がヒリヒリと強く痛み、翌日には地肌から膿が出るほど、やけどのようにかぶれました。

それほどの経験をしているのに、

「でも髪は染めたい」

と思っていました。

その後は美容師さんにお願いして、カラー剤がなるべく頭皮につかないように塗ってもらいました。

それでも染みました。

特にブリーチはつらかったです。

でも、髪色が明るいほうがおしゃれがしやすいと思っていました。

ですから、私はその後も長い間カラーを続けました。

後半になると、カラーをした時に頭皮が染みるだけではなく、フェイスラインまでムズムズと痒くなるようになっていました。

それでも、

「カラーってこんなもの」
「白髪も出てきたし、染めるなら仕方ない」

そう思って我慢していました。


美容師の手荒れも「仕方ない」と思われていた時代

私自身、手荒れはずっとありました。

いつも手がひび割れていました。

私はステロイドを塗らずに仕事を続けていましたが、スタッフの中にはステロイドを使いながら仕事をしている子もいました。

当時、一緒に働いていたスタッフの半分くらいは手荒れや皮膚のトラブルを抱えていたと思います。

男性スタッフでも、症状がひどく全身にステロイドを塗っていた人がいました。

最後まで一緒に働いていた女性スタッフも、症状がひどくなるとステロイドを使っていました。

そのスタッフは後にヘアマニキュア中心に変えて、

「かなりマシになった」

と言っていました。

にジアミン染料を含むカラー剤を扱う時に、痒みなどを訴えるスタッフが多かった印象があります。

痒いところが少しずつ広がっていくような、

「這ってくる感じ」

と表現したくなるような痒みです。

それでも美容師は、

「仕事だから仕方ない」

と思って続けてしまいます。

手袋をしていても、完全に薬剤との接触を避けることはできません。

爪の周りや指先はいつも荒れている。

でも当時は、それが美容師の仕事だと思っていた部分もありました。

今思えば、かなり無理をしていたと思います。



40歳頃まで、髪は何をしてもある程度戻っていました 若い頃の髪は丈夫でした。

パーマをしても、カラーをしても、ブリーチをしても、多少傷んだとしても時間が経つとある程度いつもの状態に戻っていました。 だから、 「私の髪は丈夫なんだ」 と思っていました。

ところが40歳頃。 それまでとは明らかに違う変化を感じるようになりました。


髪が戻らない。 艶が全然出なくなりました。

バサバサして、ブリーチをしていた部分はゴワゴワ。 今までなら少し待てば落ち着いていた髪が、何をしてもきれいにならない。


もちろん私も美容師ですから、何とかしようとしました。 トリートメントもしました。 オイルもつけました。

当時「無添加」と呼ばれていた、リンスがいらず顔まで洗えるというシャンプーも使っていました。

でも、髪はボロボロ。 今までと同じことをしているのに、髪だけが戻ってくれない。


そしてある時、 「このままカラーやブリーチを続けて、20年後の私の髪はどうなっているんだろう?」

と考えました。 その未来を想像した時、愕然としました。

このまま艶がなくなって、もっと細くなって、もっと扱いにくい髪になっていくのだとしたら——。


美容師なのに、自分の髪を守れない。 そう思うと、本当に悲しくなりました。

どうにかして、この髪を取り戻したい。 その気持ちが強くなっていきました。

40歳で白髪も少しずつ出てきました。

「明るい髪色のほうがおしゃれ」 そう思ってカラーを続けていた私でしたが、この頃から考え方が少し変わりました。

髪は明るければ若く見えるわけではない。 いくら髪色がおしゃれでも、艶がなく、パサパサしていたら若々しく見えない。

逆に白髪が少しくらいあっても、髪に艶があればきれいに見える。 美容師としてたくさんの髪を見てきた私自身が、40歳になって初めて自分の髪を通してそれを強く感じました。

この頃から、 「白髪を隠すことより、艶のある髪を保つほうが大切なのでは?」 という今につながる考えが、少しずつ芽生え始めたのだと思います。



「自然のものでトリートメントできないかな?」

髪がきれいにならない。

トリートメントをしてもダメ。

オイルをつけてもダメ。

そんな時、

「自然のもので髪をトリートメントすることはできないのかな?」

と思うようになりました。

今では当たり前のようにハーブを扱っていますが、この時の私はハーブの知識があったわけではありません。

ただ、自分自身が普通の化粧品を使えなかったこともあり、

「もっと自然なもので何かできないかな」

という思いがあったのだと思います。

そんな時に紹介してもらったのが、ハーブを使った頭皮と髪のケアでした。

これが、今から15年以上前のことです。


初めてのハーブケア。「髪がすごく変わった!」ではありませんでした

初めてハーブケアをした時。

正直に言うと、髪そのものは1回目ではそれほど大きな違いは分かりませんでした。

「すごい!一度で髪が蘇った!」

という感じではなかったのです。

でも、不思議な感覚がありました。

まず、

頭皮が軽い。

そして、

根元がふんわりする。

何より、

「なんか気持ちいい~」

と思ったのをよく覚えています。

今までカラー剤やパーマ液を使った時に感じていたものとは、まったく違いました。

当時の私の感覚を言葉にするなら、

「頭皮からハーブを飲んでいるみたい」

でした。

もちろん、これはあくまで私自身がその時に感じた感覚です。

でも、その心地よさが気に入って、

「これは続けてみたい」

と思いました。

そこから毎月ハーブケアをするようになりました。



続けていると、「髪きれいね」と言われるようになりました

1回では分からなかった変化が、毎月続けているうちに少しずつ分かるようになりました。

髪に艶が出てきました。

根元もふんわりする。

そして自分だけではなく、周りの人から、

「髪、きれいね」

と言われるようになったのです。

これには美容師の私自身が驚きました。

私はカラーをしていましたから、新しく伸びてきた髪と染めている部分では色が違います。

普通なら、伸びてくると根元とカラー部分がツートンになって見えます。

ところがハーブケアを続けていると、髪全体に光沢が出ることで、その境目が以前ほど気にならなくなりました。

色が同じになったわけではありません。

艶が出ることで、髪全体がひとつにまとまって見える。

美容師だからこそ、

「これは面白い」

と思いました。

髪色だけを追いかけるよりも、髪そのものの艶を整えるほうが見た目はきれいになる。

40歳頃に感じ始めていたことが、ハーブケアを続けることで少しずつ確信に変わっていきました。


半年間、自分で続けてからサロンメニューにしました

自分が少し使って良かったからといって、すぐにお客様にすすめたわけではありません。

まずは半年ほど自分自身でも続け、モニターもしました。

一度ではなく、続けることで髪や頭皮がどう変化するのか。

美容師として観察しました。

そして、

「これはいける」

と思ってから、サロンのメニューとして取り入れました。

今でこそハーブケアはツヤカミ神戸の大切なメニューのひとつですが、最初はお客様にもほとんど知られていませんでした。

「ハーブを頭皮に?」

という感じです。

ですから、ここからお客様一人ひとりに説明していく長い時間が始まります。

すぐに薬剤を全部やめることができたわけでもありません。

それまで長く通ってくださっているお客様は、パーマやヘアカラーをされていました。

サロン経営もあります。

お客様の希望もあります。

だから、急に

「今日から全部やめます」

というわけにはいきませんでした。

後になって振り返ると、薬剤中心の美容室から今の自然派美容へ変わるまでには、約10年という時間が必要でした。

その話はまた後の章で詳しく書きたいと思います。


ところが、ハーブに出会った頃から顔には再び湿疹が出始めました

髪と頭皮では「ハーブってすごいな」と思い始めていた頃。

今度は顔に異変が起こりました。

ハーブケアを始めた頃、化粧品もハーブを使ったものに変えました。

20歳の頃から普通の化粧品がなかなか使えなかった私は、

「ハーブの化粧品なら肌にも良いかもしれない」

と思ったのです。

ところが、顔に湿疹が出始めました。

最初は、

「この化粧品が私には合わないのかな?」

と思いました。

でも、ハーブそのものは良いものだと思っていたので、

「いつか使えるようになるかもしれない」

と使っていました。

ところが、湿疹はなかなか治まりません。

ハーブのミストを顔にすると、痒くなることもありました。

不思議なのは、

頭皮は何ともなかったこと。

頭皮にハーブケアをしても、痒くならない。

むしろ頭皮は軽くなり、気持ちいい。

なのに顔につけると痒くなる。

当時の私は、

「ハーブの活性力のようなものが、顔には刺激になっているのかな?」

くらいに考えていました。

もちろん、本当のところは分かりませんでした。

途中からは、

「もしかしたらデトックスのようなことなのかな?」

と思ったこともあります。

でも、自分でも理解しがたかったです。

何より、

湿疹がいつまでも続く。

これがつらかった。



「肌」と「髪」は別々だと思っていました


今になって振り返ると、この頃の私はまだ、

「肌は肌」
「髪は髪」
「頭皮は頭皮」

と、どこか別々に考えていたのだと思います。

頭皮ならハーブケアをする。

顔が荒れたら、顔につけるものを変える。

それぞれの場所に、それぞれの対策をする。

美容師としても、長い間そのように考えていました。


でも、50歳に近づく頃から、私自身の身体にいろいろな変化が重なっていきます。

強い疲労感。

更年期。

低血圧。

貧血気味の身体。

子宮筋腫。

そして、さらにひどくなっていく湿疹。


「健康には気をつけているつもりなのに、どうしてこんなにしんどいんだろう?」

この疑問が、私の見方を少しずつ変えていきました。

髪だけ、肌だけを見ていても分からない。
身体そのものを知らないと、本当のところは見えてこないのではないか。

そう考えるようになり、2020年頃から漢方を学び始めました。

漢方を勉強して初めて知ったのが、同じ「髪が細くなった」「白髪が増えた」「艶がなくなった」という悩みでも、その人によって身体の背景の見方が違うということでした。

漢方では「肝・心・脾・肺・腎」という五臓の考え方があります。

これは西洋医学でいう臓器そのものだけを指すのではなく、身体の働きを大きく捉えていく考え方です。


例えば、

「今、この人の身体はどんな状態なのだろう」
「なぜ同じ年齢でも、髪の変化がこんなに違うのだろう」

そんなことを、髪だけではなく身体全体から考えるようになりました。

もちろん、今でもまだ勉強の途中です。

でも学べば学ぶほど、

髪も、頭皮も、肌も、身体も、全部つながっている。

そう感じるようになりました。

この気づきが、後に私がお客様の白髪や細毛、薄毛を見る目も、大きく変えていくことになります



髪をきれいにしたくて出会ったハーブが、私の美容を変え始めました

20歳で初めて化粧品にかぶれた時、私はまだ、自分の身体について何も知りませんでした。

美容師になり、毎日薬剤を扱い、自分自身もカラーやブリーチを続けました。

痛くても。

染みても。

痒くても。

「おしゃれのためなら仕方ない」

と思っていた時期があります。

でも40歳頃になり、今まで丈夫だった髪が戻らなくなりました。

そこで初めて、

「髪を傷めてから何かをつけるだけで、本当にいいのかな?」

と思うようになりました。

そして出会ったハーブケア。

最初はただ、

「頭皮が軽い」
「ふんわりする」
「気持ちいい」

という小さな体感でした。

でも続けていくうちに、髪に艶が出て、周りから「髪きれいね」と言われるようになりました。

私にとってハーブとの出会いは、

「髪に何をつけるか」から、「髪や頭皮そのものをどう大切にするか」へ

考え方が変わり始めた最初のきっかけだったのだと思います。

ただ、この頃の私はまだ知りませんでした。

その後、自分の肌と身体を通して、

「外側からのケアだけでは分からないことがある」

と、もっと深く考えるようになることを。


次回|健康に気をつけていたのに、なぜこんなにしんどい?

40歳頃から続いていた顔の湿疹は、その後もなかなか治まりませんでした。

そして50歳前後。

更年期と重なり、身体には強い疲労感が出るようになりました。

健康に良いと思って、

発酵玄米を食べ、
納豆や豆腐、味噌を取り、
亜麻仁油を使い、
甘いものも避け、
ウォーキングやストレッチもしていました。

それなのに身体はどんどんしんどくなっていく。

さらに2019年の冬には骨折。

その後、短い期間に2度の手術を受けました。

湿疹も、この頃さらにひどくなりました。

そこで私は初めて、

「今の症状だけを見るのではなく、これまで自分の身体をどうつくってきたのか、一度全部振り返ってみよう」

と思うようになります。

次回は、小学生の頃からの食生活、美容師としての不規則な生活、更年期、湿疹、ステロイドを使った経験、そして食生活を大きく見直してからの5年間について書きます。

第2部へ続く

「健康に気をつけていたのに、なぜこんなにしんどい?|50歳、更年期と湿疹をきっかけに身体を見直した5年間」


※この記事は、私自身が長年経験してきた肌・髪・身体の変化について書いた個人の体験記です。症状の原因や改善方法は人によって異なります。医療的な診断や治療については、必要に応じて医療機関へご相談ください。

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